2011年度 高麗美術館研究講座「生誕120年 浅川巧を知る」
 

白磁扁壺 朝鮮時代18世紀

 朝鮮での暮らしの中で、朝鮮語を学び朝鮮の人々と親しく交流し、朝鮮の美術工芸品を愛した浅川巧は、日本統治下にあった当時の社会状況においては稀有ともいえる、朝鮮の人々に愛された日本人でした。本年は生誕120年という節目に際し、朝鮮の文化、習俗を体得しようと努めた浅川巧の人物像に迫ってみたいと思います。
 

 講座名称   第121回 高麗美術館研究講座 
 タイトル   浅川巧が愛した朝鮮の美―『朝鮮の膳』『朝鮮陶磁名考』(済)
 講  師   李 須恵(高麗美術館研究員)
 日  時   2012年2月25日(土)/午後1時~2時30分
 会  場  佛教大学四条センター
 京都市下京区四条烏丸 京都三井ビルディング4階
 ℡:075-231-8004
 受講料  一般:1,000円 高麗美術館会員はご招待  事前申込は不要です
 内  容  ― 


 講座名称   第120回 高麗美術館研究講座 
 タイトル   浅川巧と柳宗悦―その出会いと活動(済)
 講  師   杉山 享司先生(日本民藝館学芸部長)
 日  時   2011年11月19日(土)/午後1時~2時30分
 内  容  民藝運動の創始者で、朝鮮文化の良き理解者としても知られている柳宗悦。柳をして朝鮮半島の器物や人々と親しく交わることを可能ならしめたのは、他ならぬ浅川伯教・巧兄弟の存在です。特に無二の親友として交際した弟・巧の優れた人間性は、柳の生涯に大きな影響を与えたといっても過言ではありません。本講義では、二人の交友の足跡を辿りながら、今日におけるその活動の意義を考えます。 



 講座名称   第119回 高麗美術館研究講座 
 タイトル   浅川巧と兄伯教―日本と韓国のマウメダリ(心のかけ橋)(済)
 講  師   李 尚珍先生(山梨英和大学助教授)
 日  時   2011年8月27日(土)/午後1時~2時30分
 内  容  「韓流ブーム」&「日流ブーム」、日韓の二つの国の間には鉄の橋はありませんが、心の橋は確実に生まれつつあります。古く植民統治期から心の橋をつないできた日本人がいます。それは「浅川巧と兄伯教」です。私はこの二人を韓国語で「マウメダリエサラム(心のかけ橋の人)と呼んでいます。私が浅川兄弟に魅かれたわけを振り返りながら、兄弟にみる日韓相互理解の基本についてお話したいと思います。 



 講座名称   第118回 高麗美術館研究講座 
 タイトル   浅川巧生誕120年を迎えて―人物像と生涯(済)
 講  師   高崎 宗司先生(津田塾大学教授)
 日  時   2011年5月28日(土)/午後1時~2時30分
 内  容  1876年、朝鮮が日本によって開国させられて以降、多くの日本人が朝鮮に渡りました。しかし、彼らは総じて朝鮮人と交流しようとはしませんでした。そうした中にあって浅川巧は、朝鮮人と親しく交際し、その文化を理解しようとしました。とりわけ、朝鮮の陶磁器や木工家具に深い関心をしめし、『朝鮮の膳』『朝鮮陶磁名考』を著しました。こうした巧の生き方や業績は現代の韓国でも高く評価され、韓国の近代史の教科書に載っているほどです。巧の朝鮮への対し方は、今日のわれわれにも教えるところが多くあります。 




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2011年度 高麗美術館研究講座 年間スケジュール



 5月28日(土)/午後1時~2時30分  浅川巧生誕120年を迎えて―人物像と生涯(済)
  高崎 宗司 先生(津田塾大学教授)
 8月27日(土)/午後1時~2時30分   浅川巧と兄伯教―日本と韓国のマウメダリ(心のかけ橋)(済)
  李 尚珍 先生(山梨英和大学助教)
 11月19日(土)/午後1時~2時30分   浅川巧と柳宗悦―その出会いと活動(済)
  杉山 享司 先生(日本民藝館学芸部長)
 2012年2月25日(土)/午後1時~2時30分   浅川巧が愛した朝鮮の美―『朝鮮の膳』『朝鮮陶磁名考』)(済)
  李 須恵 (高麗美術館研究員)

※講師の急な都合、天災などの突発的な事情により、講座の日時・内容等をやむをえず変更する場合がございます。