コレクション名品展Ⅰ朝鮮のやきものと木工芸 -日本の「民芸」との関わり-2013年4月6日(土)~6月2日(日)
 

開催趣旨

数ある朝鮮の工芸品のなかで今もっとも親しまれているのが、やきものと木工家具です。かつては単なる道具にすぎなかったものが、時代を経て、人の美意識が投影され、熟達した技によって洗練されていきました。高麗の青磁や螺鈿漆器にみる細やかな文様表現は、朝鮮時代になると大らかな温かみが加わり、形を生む「線」にこそすべてが凝縮されていきます。陶磁や木工など衒いのない生活用品は、そうした朝鮮特有の美意識を見ることのできる存在でした。 大正から昭和にかけ、柳宗悦や河井寬次郎、濱田庄司らは民衆の生活に溢れる陶磁や木工から「用の美」を見出し、「民芸」の普及活動を繰り広げました。朝鮮のやきものと木工芸は、彼らにも愛されて数多く収集され、またその影響を受けた多くの職人が輩出されました。 このたびの展覧会では、高麗美術館所蔵の朝鮮時代の陶磁と木工家具を中心に約80点を展示し、現在に息づく「民芸」の原点に着目します。素朴で実用的な生活品に見出される独特の味わいを、どうぞご堪能ください。

 開館時間 : 午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
 休 館 日: 月曜日〔ただし4月29日(月・祝)、5月6日(月・振)は開館〕
 入 館 料: 一般500円、大高生400円、中学生以下無料


なお本展では、『朝鮮の膳』や『朝鮮陶磁名考』の著書である浅川巧(1891~1931)と親交のあった
加藤松林人(1898~1983)画伯の絵画2点と、作品写真1点を併設展示いたします。
加藤松林人は徳島県に生まれ、20歳の時に朝鮮へ渡り、30年を彼の地で過ごしました。
朝鮮全土をくまなく歩きながら随筆と絵を数多く残し、名勝や風俗を好んで描いています。

出品作品
 ・「郊外の丘」京都教会・兪正根氏所蔵
 ・「みかん畑」姜健栄氏所蔵  
 ・「済州島屏風画」(写真)済州民俗自然史博物館蔵・姜健栄氏所蔵

関連事業


1.“李朝と民芸の心に触れる”春の鑑賞会と韓国伝統茶

当館にて展覧会をご鑑賞後、李朝喫茶「李青」の伝統茶と菓子でティータイム、 そして東山五条の河井寬次郎記念館へとご案内します。 (寬次郎が所有した朝鮮白磁壺を特別見学。 御令孫の鷺珠江さんのお話つき)。高麗美術館オリジナルグッズをプレゼント。

 日   時 : 4月27日(土) 13:00~16:00・・・受付終了しました。
         5月11日(土) 13:00~16:00・・・受付終了しました。
         6月1日(土) 13:00~16:00・・・追加決定しました。
                            
 集合場所 : 高麗美術館マダン(加茂川中学校前、堀川通り西南角) 
 コ ー ス : 高麗美術館→李朝喫茶「李青」→河井寬次郎記念館 ※移動は専用車
 参 加 費: 4,000円(入館料等込み)
 定   員 : 各回15名様限定(先着順)
 参加受付 : 電話での事前申込(TEL075-494-2238) ※申込は2名様まで
 ※たくさんのご応募ありがとうございました。

2.キズモノ・レアモノ ミニ古本市


朝鮮の歴史・民俗等に関する古書や当館発行図書などを特価で即売します。

 日   時 : 5月17日(金)、18日(土) 13:00~16:30
 場   所 : 高麗美術館マダン(入場無料、ただし鑑賞券が必要)
 ※たくさんのご参加ありがとうございました。