
廟堂図
開催にあたって
古来より、自然と共に営みを育んできた朝鮮の人々は季節に応じて様々な行事を執り行ってきました。そのような行事は陰暦に基づき、家族・家系単位で行われるものと、村社会などの生活共同体単位で行われるものとに分けることができます。 朝鮮時代の儒教思想の下では、正月元旦に父母や兄弟、祖父母などの年長者に対して新年の挨拶である「歳拝 」を行いました。この習わしは現在でも元旦に行われています。また、祖先の霊に対しても酒を献じ、供物をそなえて「茶礼 」という祭祀を行い、一年の始まりを厳粛に迎えました。このたびの展覧会では朝鮮の歳時風俗に視点をあて、歳時に使用された「祭器」や山の神を描いた「山神図」、農家の一年の営みを描いた「風俗図屏風」など、所蔵品の中から50点余りを展示し、それらのものを通して朝鮮の歳時の数々を紹介いたします。
開館情報
| ■会 期 | 2004年4月2日(金)~6月27日(日) |
| ■開館時間 | 午前10時~午後5時 ※入館は午後4時30分まで |
| ■休館日 | 毎週月曜日、但し祝日と重なる場合は翌日休館。 |
| ■入館料 | 一般500(400)円、大高生400(320)円、小中生300(240)円 ( )内は20名以上でご来館の団体割引料金です。 また、事前のご予約にて団体解説も承っております。 詳しくは高麗美術館(電話075-491-1192)まで。 |
| ■出展数 | 館蔵品のなかから約50点 |
主な出品紹介
| 三災符籍 19世紀 紙本木版墨刷 37.7×30.1(㎝) |
 | 火・水・風によって起こる災いを三災といい、これらの災難にみまわれる年を三災年という。 人には生まれた年の干支を基準として三災年に該当する年があるといわれ、巳・酉・丑生まれの人は亥・子・丑の年が、申・子・辰年生まれの人は寅・卯・辰の年が、亥・卯・未年生まれの人は巳・午・未の年が、寅・午・戌年生まれの人は申・酉・戌の年がそれぞれ三災年にあたる。また、三災年は当年の前後一年を含めた三年間に渡るものとされ、これにあたる人は正月に門柱や家の壁などに符籍を貼って災い除けとした。 この符籍には三つの頭を持った鷹が虎をつかんでいる様子と、「三災消滅」「啄三災」の文字が木版で刷られている。鷹は上空から瞬時に地上の動物を捕まえて持ち去る習性があることから、朝鮮では三災をも啄んで持ち去ってくれる動物と考えられ、辟邪の象徴として表されている。また、鷹が虎をつかんでいる様子から、この符籍が寅年の災い除けとして使われたことがわかる。 三災符籍の他にも、正月になると虎や将軍像を描いた辟邪の歳画や十長生(太陽・水・松・鶴・亀・鹿・不老草に、山・雲・月・岩・竹など合計十種を組み合わせた吉祥文様)を描いた歳画を門扉に貼り、朝鮮の人々は新しい年を祝福と共に迎えたのである。 |
※本符籍は版木と共に春季企画展に出品いたします
風俗図八曲屏風(朝鮮時代 19世紀) |
 | |
白磁祭器(朝鮮時代 18世紀) |
 | |
山神図(朝鮮時代 1887年) |
 | |