2009年冬季コレクション名品展「福寿・吉祥の文様」2009年1月6日(火)~3月29日(日)
刺繍百寿百福字図 双幅(朝鮮時代19世紀)
開催にあたって
朝鮮の文様には、鶴(ツル)や牡丹(ボタン)など「長生」や「富貴」を象徴する動植物が多くみられ、また「康寧」や「双喜」といった「吉祥」を示す漢字も装飾の一部として施されるなど、人々の幸福への願いが顕著に表れています。なかでも、蝙蝠(コウモリ)や鹿(シカ)は吉祥を示す漢字と音が通じることから、古来中国・朝鮮において陶磁器や木工品など工芸の意匠に尊ばれました。螺鈿や刺繍、華角などあらゆる技法を駆使して施された様々な文様装飾。その心温まる動植物の姿に込められた人々の祈りに想いを馳せながら、静かなひと時をお過ごしください。
開館情報
■会 期 | 2009年1月6日(火)~3月29日(日) |
■開館時間 | 午前10時~午後5時 ※入館は午後4時30分まで |
■休館日 | 毎週月曜日、1/13(火) ※ただし1/12(月・祝)は開館。 |
■入館料 |
一般500(400)円、大高生400(320)円、中小生300(240)円
( )内は20名以上でご来館の団体割引料金です。 |
■主な出展品 |
・百寿百壽字図 双幅(19世紀) ・華角八角形吉祥文盤(20世紀) ・青花蝙蝠文寿字文鉢(19世紀) ・福寿字文チャン(19世紀) ・蘆雁図(19世紀)※ など総出展数約100点(※会期中展示替あり) |
主な出品紹介
●青花松鹿文壺 朝鮮時代18世紀後半 |
|
(せいかしょうろくもんこ) 肩部に如意頭文、胴部には十長生のうち、松・鹿・竹・雲・岩が描かれている。長生文のなかでも、鹿はその角を韓薬(漢方薬)として用いるなど、人々に身近な存在であるとともに霊獣としても神聖視され、また「鹿(ロク)」が「禄(ロク)」に音通することからその意味をもつことでも好まれた意匠である。 |